大谷卓生

近くの撮影スタジオで大規模なドラマ撮影があり関係者が多数宿泊する中、補充要員として系列のホテルから出向中の美和。彼女の仕事ぶりは素晴らしく、おかげで円滑なホテル運営ができていたが、悪名高き俳優の杉浦の淫らな毒牙に狙われてしまい…

夫を亡くし、両親が遺してくれた実家で、愛娘の結衣と暮らす真美。ある日の昼下がり、真美が留守にした隙に空き巣に入られてしまう。犯人は真美のパート先で働く杉浦。借金で首が回らなくなった末の犯行だった。不運にも金品を物色中の杉浦と鉢合わせてしまった真美は…

「先生がお父さんだったらいいのになぁ。先生は前のお父さんみたいに暴力ふるったりしなそうだし」ピアノ講師の杉浦と楽しそうに談笑する愛娘のララを見つめる美菜。…夫のDVが原因で離婚、愛娘にもずいぶん辛い思いをさせてしまった。離婚してようやく訪れた穏やかな日々。しかし母娘はまだ、杉浦が隠し持つ大いなる狂気に気づいてはいなかった。

「出逢った時から義母さんが好きだった…」元教え子と結婚した大学教授の父。美しい義母に密かな想いを抱き続けた父親嫌いの息子は、遂に…。

デザイン事務所社長の愛美を気に入り、しつこく付きまとう取引先の杉浦。大手企業グループ会長である父親の権力を振りかざし、強引な取引の提案と淫らな要求を突き付けてくる杉浦に断固拒否し続ける愛美。ストレスでため息ばかりの愛美に「ママはどんな時でも笑顔でいないとダメだよ」と、娘の凛が励ましの言葉をかけるのだった…。

離婚を機に、娘の萌を連れ実家に里帰りする事にした可奈。両親亡き後、無人になっていた実家だったが、近所に住む従兄の貴が管理してくれていたおかげで、母娘の新生活は順調なスタートを切ったかのように見えた。ほどなくして迎えた父の命日。可奈が法事の準備をしていると…。

「はい、フロントです。いかがなさいました？」連泊中の706号室の客、杉浦からの呼び出し。やれ延長コードを持ってこい、タオルを持って来いと杉浦は事あるごとに電話をかけてきてはフロント係を呼びつけていた。この日も杉浦に呼び付けられ、部屋に向かったまみに…。

小さいながらもアパレル通販会社を経営する翔子は慌ただしい毎日を送っていた。そんな折、突然翔子を訪ねてきた父。聞けば先日、翔子が父の営む町工場に顔を出した際、偶然居合わせたIT企業社長・杉浦が翔子を気に入ったらしく…。父の町工場は杉浦から出資を受けており無下にするわけにもいかず、翔子は仕事にかこつけた杉浦のアポイントを受けざるを得なかった。